ケンジスミレの葉の変化

   浜 栄助、著「原色日本のすみれ」では、”花が終わっ た後の葉は裏の紫が抜けてくる、また花の時期から、葉の裏が緑色の物もある”と説明があります。
 私は,山梨県内と長野県の佐久地方、諏訪地方の15箇所で夏葉を観察した結果、 2箇所を除く、13個所の個体群の中で、色抜けの個体を見ました。 色抜けの割合が80%と、相当高くなるところもあります。
 他の2個所については,それぞれ色抜けのしない個体群ですが、色抜けのある個体群と違いがあり、 ひとつは、表面が暗緑色で、毛が多く、白っぽく見える個体群、もうひとつは逆に葉の表面や裏に毛が少なく テリのある個体群です。しかしこれらの個体群は、生育地域として、色抜けの個体群にはさまれている中に あり、特別のものではないと思われます。
 右画像のものは、ひとつの株から、色ぬけするものと、 しないものが混ざっています。
 花の時期に葉の裏の色抜けが始まっている個体は確認しましたが、ほぼ色抜けして緑色の固体は確認できませんでした。
 以下、色抜け個体の画像サンプルを表示します。

葉の変化
サンプルをクリツクすると、画像が見れます。
サンブル葉の表葉の裏
基本型暗緑色
サンプル1暗緑色葉の一部が色抜け(緑)になる
サンプル2暗緑色葉脈に沿って紫が残り、他の部分は緑
サンプル3暗緑色ほとんど緑色
サンプル4明緑色
サンプル5明緑色葉の一部が色抜け(緑)になる
サンプル6明緑色葉脈に沿って紫が残り、他の部分は緑
サンプル7明緑色ほとんど緑色
サンプル8一つの株から、暗緑色の葉と、明緑色の葉一つの株から紫、緑、それぞれの中間の葉

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